突然の腰痛、いわゆるぎっくり腰になり、仕事を休んだり、旅行をキャンセルしたなどの経験をお持ちの方は結構多いのではないでしょうか。
立ち上がることもできない状態のため、ついつい安静にしてしまいがちですが、それが痛みを長引かせてしまっている可能性があります。
実は今、腰痛の常識は変わっているのです。
フィンランド労働衛生研究所が行った研究では次のような報告がされています。
ぎっくり腰になった後で、「ベッドの上で安静」にするよう指示した群と、「なるべく通常の生活」をするように指示した群では、通常の生活をした患者のほうが安静にした患者よりも2倍近く早く仕事に復帰できたというのです。
日本整形外科学会・日本腰痛学会監修の腰痛診療ガイドライン2012によると「安静は必ずしも有効な治療法とはいえない」とされています。
安静にすることがなぜ痛みを長引かせてしまうかについては、いろいろな考えがあります。
一説には動きを制限してしまったことにより、血流が悪化し、疼痛物質をとどまらせてしまうからと言われます。
もちろん、仕事や日常生活で、重い荷物を持ったり、激しい運動を行っているからといって、痛みを我慢してそれを通常通り行っていては、再度痛みを生じさせてしまいます。
ご自身の体と相談しながら、場合によってはシップや痛み止めの薬などを使用して、できる範囲で動くことをおすすめいたします。
それでも、長引いてしまう腰痛は何かほかに原因があるかもしれません。
長引くぎっくり腰でお悩みの方はぜひ一度当院までご相談ください。